ゴールドは心を鼓舞する☆灰吹法の錬金術
タロットを学び始めると、さまざまなところで『錬金術』という言葉を目にすることになる。
アルケミー(Alchemy)という言葉。
アラビア語でアル(Al)はtheに当たる。
その後のケミー(chemy)は、ハム族のKhamから来ている。
ハムはハム族の出身の地であるエジプトのことを表わし、つまりアルケミーはエジプト学、エジプト術ということになるというのはタロットの初期の段階で知ることになる。
アルケミーという言葉ができた頃にはエジプトは高度な文明の中心地だったらしい。
エジプトゆかりの多様な進んだ知識が「肥沃な三日月地帯」を通ってヨーロッパにもたらされた。
それでその英知を大枠でアルケミーと呼ぶことになったのだろう。
金を作り出すことに多くの人々の興味が集まったからそれが代表のようになって、アルケミー(Alchemy)=錬金術となって伝わったのかも知れない。
錬金術といっても、物質的な金だけを指すのではなく、人間が精妙になっていくための学問もその中に含まれている。
1月24日、そういえば物質的金の錬金術のことをほとんど知らなかったとハタと気づいた。
TOKIOの鉄腕ダッシュで金の精錬を見たからだ。
リーダーと松岡君が鹿児島の金山で採掘を見学し、さらに山梨の金山専門の博物館に行っていた。
金鉱石100kgを使っての工程を示すと
・白っぽい岩石をハンマーで細かく砕く
・石臼でさらに細かく挽く
・水の中で重さによって金属を分別する
・分別したものと鉛を器に入れて1100℃で加熱して塊にする
(鉛は金とくっつく性質がある)
・塊をハンマーで砕いて金を含んだ鉛を取り出す
・骨灰の上に鉛を並べ、熱して融点の差で金を取り出す
(鉛は330℃で溶けおち、金の融点は1000℃以上なので固体のまま残る)
・最後に金の粒を加熱してひとまとめにする
このときは100kgの金鉱石から0.15gの金が精錬されていた。
この方法は『灰吹法』というらしい。
大変な作業だったけれど、なかなか見ごたえのあるものだった。
物質も人間も黄金になるまで精錬するのは大変なんだね。
錬金術で黄金を示す記号と占星術での太陽の記号と同じものなのだ。
陽光はゴールドと形容されるので自然なことかも知れない。
(『LE・PAPE』の喉のところのブローチに描かれた太陽の記号)
ゴールドはさまざまな意味で人々の心を突き動かすのだね(^-^=










